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ニューヨークの365日

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2008年 06月 18日

20:18pm

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ん〜、何だかやっぱりカメラの調子が悪い気が...。また修理に出すのイヤだなぁ。
結構な出費になるから恐くて壊れてる気がしながらも撮り続けてマス。

最近ずっと、天気が良くなったかと思ったら豪雨になったり
不安定な天気でしたが、今日の夕方は風が冷たくて気持ちよかったので
思わず屋上に登って麦茶を飲みました。


あぁ、ゲバラの映画『Guerrilla』『The Argentine』公開が待ち遠しい!
『The Argentine』は、1956年のカストロとの出会いからキューバ革命までの話。
当時、アメリカの傀儡だったバティスタ政権を倒すべく、
10人乗りのボロいボートに80人近くの反乱軍が乗り込み、メキシコから
キューバに上陸するものの、たちまちヤラれてたったの12人に...。

ゲバラも含め誰もがもうダメだと思っていたが、カストロだけが
「まだ12人いる。これで我々は勝利したようなもんだ。バティスタも終ったな。」
と言い放ち、これにはさすがにゲバラも気が狂ったんじゃないかと呆れたらしい。
カストロは身長だけじゃなく肝っ玉もでかい男なんだね〜。

ちなみに、このボート(グランマ号)はハバナの革命博物館に展示してあり
まさに小さなレジャーボートで、ボロくて、弾痕が生々しいです。

『Guerrilla』は、革命後の1964年に国連総会でゲバラが演説するところから、
1967年10月9日にCIAによってボリビアで殺されるまでの話(享年39歳)。
ゲバラは捕らえられた後も命乞いをすることなく「撃て!この臆病者め!」と執行人に息巻いていたそうです。

監督はS・ソダーバーグ、ベニチオ・デル・トロがゲバラ役(この人しかいないよね)
カストロ役は、デミアン・ビチル(あ〜ね、言われてみれば似てるかも)
奥さん役は、カタリーナ・サンディーノ・モレノ(カワイ過ぎだから)

20:18pm_f0009868_12222858.jpg

ちょうど日本からNYに戻るのと入れ違いで、ゲバラの娘アレイダ・ゲバラさんが
来日することを大阪に行った時に知り、自分が行けないので非常に残念でした...。
その後、本屋さんでゲバラの2番目の奥さんアレイダ・マルチさん著の
「わが夫、チェ・ゲバラ 愛と革命の追憶」が出ていました。
まだ触りぐらいしか読んでませんが、リアルすぎて辛いです。

若い頃はカッコいいゲバラの生き様ばかり注目して、自称ゲバラーでした(今も?!)。
Tシャツこそ着ませんでしたが(気持ちは分かるけど認めません)
キューバに行ったり、ゲバラ関連の映画や本、写真集を集めたものです。
(3年ぶりに実家に帰ったら全て、倉庫の奥の方に押し込められていました...)

そして私も歳をとるにつれ、少しずつ奥さんの気持ちにフォーカスするようになり、
一応女性なので、こういう人を旦那さんにすると苦労が堪えないだろうと
思うようになったところに丁度この本と出会いました。

アレイダ・マルチさんも学生時代は地下組織で運動しており、
その後ゲバラと共にゲリラ活動にも参加していた革命戦士ではありますが、
やはり奥さんとなるとまた違ってくるわけで...
いろいろな葛藤や嫉妬、苦悩などがあったそうです。

しかしなぜ、仏陀もガンジーもゲバラも愛する家族を捨てて行ってしまったんだろう。
(家の父親は「面倒になったんじゃないかぁ?」という解答...いかがなものか)

ゲバラは家族を残してキューバを去る時に「あとはキューバが面倒を見てくれる」
というようなコトを言っていた。確かに、キューバは学費も医療費もタダ。
いやいや、そういうことじゃなくて...と思うのだが、
やはり二兎は追えないということか...。

※ちなみに、キューバはアフリカや南米諸国へも医療支援に行っています。
 なぜ、アフリカにお医者さんや看護士さんが少ないかというと、
 デキる人はみな先進国へ出稼ぎに行ってしまうのだそうです。

ボリビアでのゲリラ戦に向かう前、ゲバラはキューバに内緒で立ち寄り
家族には父親としてでなく変装して叔父さんだかという紹介で食事を共にした。
食事中のハプニングで娘は椅子から転げ落ち、ゲバラが慌てて娘を抱き上げた
その時、娘さんは「ママ〜、この人私に恋してる」と言ったそうで、
奥さんもバレるんじゃないかとヒヤッとしたのだそうです(涙)。

彼は度々、家を留守にすることが多かったそうですが
家族への手紙は欠かさず、奥さんの手記には未公開の手紙が公開されています。

こうして娘がちゃんとお父さんの意思を引き継ぎ、医者になりキューバ親善大使として
世界各地で平和に向けた活動しているのは、たとえ父親が側にいなくとも
その愛は確実に届いていたということなんだと。

【関連】クラシックイタリアン Bamonte's と ゲバラのちょっとイイ話


「世界のどこかである不正が誰かに対して犯されたならば、それがどんなものであれ、
それを心の底から深く悲しむことのできる人間になりなさい。
それが一人の革命家のもっとも美しい資質なのだ。
さようなら、わが子たち、まだ私はお前たちに会いたいと思う。
しかし今はただ、バパのありったけのキスと抱擁を送る」
(子供に宛てたゲバラの手紙)


by rarara-121 | 2008-06-18 11:35 | ゲバラ関連


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