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ニューヨークの365日

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2009年 03月 13日

アイルランド Dingle Peninsula

アイルランド Dingle Peninsula_f0009868_7402167.jpg
(1998年撮影)
もうすぐ、セントパトリックス・デーってことでアイルランドの風景を。

またいつか、訪ねてみたい場所のひとつ
アイルランド南西部にあるディングルは、ヨーロッパの最西端でもある小さな田舎町。

ケルト人によって話されていたゲール語は現在、アイルランド全人口で
理解できる人は一割も満たないと言われていますが、ディングル半島のあるケリー州は、
今なお公用語として使われているゲールタハトと呼ばれるゲール語保護地域。

泊まったB&Bのリビングで、地元のおばさんたちが集っていたので、
てっきり英語だと思い込みさっぱり聞き取れず凹んでいたら、それがゲール語だった。
もちろんおばさん方は英語も達者なのですが、あえてゲール語で喋っているのだと。

翌日、B&Bの主人から「絶対良いから!」と奨められ、自転車を借りてサイクリングした。
なだらかだけど長い坂道が多く、疲れて自転車をひいて歩いたりして大変なんだけど、
目の前には何とも形容し難い美しい風景が広がっていて、それはそれで大変だった。
だって、「写ルンです」に写りきらないんです・・・。

どこまでも広がる緑色の丘と断崖絶壁、丘の上動く雲の影、
キラキラ光る大西洋、石垣、野いちご、人間より多い羊や牛たち。

アイルランド Dingle Peninsula_f0009868_7415429.jpg

中でも印象的だったのは、崖の下にひっそりとある隠れ家のような小さな砂浜。
その頃は秋だったので、コバルトブルーの海には数人のサーファーだけが波を待っていた。

また、アイルランドの天候は変わりやすく、
穏やかに晴れていたかと思えば急に曇ってきたり、雨でびしょ濡れになったり。

そして途中に何度か分かれ道があるのだけど、肝心な標識はゲール語で書かれていて、
それがまた英語とは全く違うから検討もつかない。
地図を見るも、現在地がどこかも分からない。ココハドコ?ワタシハダレ?

楽しかったサイクリングも夕方が近づくにつれ寒さが増し、どんどん不安な気持ちになる。
一人焦る私の横を観光バスがビューンと通り過ぎて行く。
こんなところで日が暮れたらマズい。。。
ごくたまにすれ違う村人に尋ねてもマイル換算が分からず、とにかく必死にこいだ。

長くてキツい、おそらく村では心臓破りの坂と呼ばれているであろう坂道を上りきると、
遥か遠く下方に街の風景が見えたとたん、嬉しくなって、急勾配をブレーキもかけず
ものすごい勢いで降りた。すごく長い坂だったように思う。
(この時、お気に入りだった腕時計を落として壊してしまった。)

B&Bに戻ると、またおばさんたちがゲール語で井戸端会議中。
温かい紅茶を入れてくれ、主人が「よかっただろ?」と聞いてきた。

たった一日だったけど、もう何日もサイクリングした気分だったよ。


アイルランド Dingle Peninsula_f0009868_7424868.jpg「ダブリン」「ゴールウェイ&アラン島」の風景は
11年前に作った拙ウェブサイトでどーぞ。


しかし11年前て・・・に、にじゅうよんさい?!

当時、司馬遼センセイの「街道をゆく」に影響されてたので、
少しぶってる(つもりな)ところが恥ずかしいです。
許してください。

壊れた時計→

by rarara-121 | 2009-03-13 08:01 | アイルランド


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