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ニューヨークの365日

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2010年 09月 10日

ナラサン曰く

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『やりたくないことをやって褒められるより、
やりたいことをやって、少しぐらいけなされた方がいい』

とは、アーティストの奈良美智さんのトークイベントでの名言。
“少しぐらい”ってところが正直でいいなと。笑




作品はよく見かけていたけど熱心なファンというほどではなかったので、
動ったり喋ったりする奈良さんを拝見するのは初めてでして。
絵のとおりの人というか、すんごい素朴な面と、かなり思慮深い面が伺えてよかったです。

東北なまりがあることについて、製作中にご実家のお母さんと電話で話してたら
「フランス語も喋れるんだ~」と豊島さんに言われたという笑い話や、制作の裏話など
大半は面白話だったけど、お客さんとのFAQには真摯に受け答えしていて
『やりたくないことをやって褒められるより、やりたいことをやって、少しぐらいけなされた方がいい』
と言った後、「・・・今、オレ良いこと言った」って言うところがまた・・・。笑
最後は、照れくさそうにささっと会場を後にしていました。

ラフなスケッチから、ちゃんとした絵画や陶器、スカルプチャーなど幅広い作品が展示してあって
『ホントは目に見えないものを描こうとしていて、まだ完全ではないけど
そこまで見てもらえれるとウレシイ』と仰っていたのでジーっくり見てきましたよ。
カワイイ絵だから人気なのかと思っていましたけどね、やっぱりそれだけじゃなかったんだなぁって。

とある一枚のスケッチの中に
“新しいものを生み出すことでなく、自分の中に新しさを発見すること。
一般的な評価に惑わされることなく独自の目でみなけりゃ・・・”
と書いてあったり。

上手く言えないですけど、思っていた以上に好きになっちゃったかも。
そんなに興味が無かったバンドのライブに行ってファンになってしまう感覚というか。笑

そうそう展示の中に、奈良サンがセレクトしたレコードのジャケもあって、さらに深く観察・・・。
トニー・コジネクとか自分も持ってた懐かしアルバムを見つけると、勝手に親近感沸いちゃったりして。
でも言われてるほど、音楽が制作に影響を与えてるわけでは無いそうです。

あと、豊島秀樹さん作の掘っ立て小屋の中に奈良サンの作品が飾ってあってですねー、
その小屋が何ていうか、ビョークのHuman behaviorみたいな雰囲気で
中に入ると絵や縫いぐるみがあったり、奈良サンの作品に出てくる女の子が立てこもってそうな家でさー。
窓の外から子供と一緒に作品を眺めたりとかねー。楽しい"小屋"インスタレーションだった。

昔、みうらじゅん氏の個展でも、のぞき穴から彼の仏像コレクションやエロスクラップなどが見られる展示
があったけど、それとはまた趣の異なった、ミシェル・ゴンドリー風なキュートな展示ですから。

Yoshitomo Nara 「Nobody's Fool 」は、来年の1月2日までAsia Societyでやってますんでー。
忘れないように、すぐ行ってください!

by rarara-121 | 2010-09-10 20:28 | NYのアート


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