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ニューヨークの365日

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2011年 09月 19日

人生は美しく、もろく、儚い花のよう。だから...

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最近、RICOHのGX200を買って接写ばっかり。花は、遠くから見ても近くで見ても完璧なんだな。

部屋を片付けていたら一枚のカードが出てきて、ある日のことを思い出した。

1年以上は前のことだったと思う。いつも通りオフィスで仕事をしていると、
久々に出張でNYにやってきた韓国人の女性がやってくるなり
rararaちゃんひどく疲れて老けた顔してるね~。ダメだよそんなんじゃ~云々
この人に悪気が無いことは分っていても突然、想定外のダメ出しをされてまさに青天の霹靂。
確かに、その頃は食べても体重が減るので病気なんじゃないかと思っていた頃だったので
余計に心配になり、もちろん凹みまくり・・・。

休憩時に、フィフスアベニューを歩いていると
いつもどおり楽しそうにショッピングをしている人たち皆が美しく見えた。
20代の頃、ストレスで顔中にニキビが出来た時は、外を歩くのも本当に嫌で
下を向いて歩いていて、ふと顔を上げた瞬間、通りすがりの男性と目が合ってしまい
汚い顔だな!って言われて、すんごいショックだったことを思い出し、また、はぁ~っ・・・とため息。
(意外と古傷って癒えないものね~)

その頃と同じようにうつむき加減で53丁目の角を曲がると、手書きのサインボードが目に入った。
いつもどおりホームレスだろうと思って、適当にポケットに入っていた数ドルを渡した。
そしたら、わりとちゃんとしたポストカードを渡してくれたので、ふと顔を見上げると
言葉では伝え難いのだけど、顔中が腫れて痛々しく、一瞬目を反らしそうになるくらいだった。
その男性は「Hemangioma(血管腫)」という病気で、道行く人たちも二度見をしていた。

私は急いでいたので、ありがとうとだけ言って地下鉄に向かい
片面は英語で、片面はスペイン語で印刷されたカードを電車の中で読んでいたら、
みるみるうちに目が涙で一杯になった。

LIFE IS AN ACT OF COURAGE!

Feeling life with its suffering is weakness; Inspiring life is strength.

The Flower is the most symbolic visible form of what life is: Beautiful, Fragile, Ephemeral... Enjoy it!

We are an instant that disappears in time; There is nothing to hide; and nothing to lose.

Life is suffering because of its form; It is beauty because of its nature; and a mystery because of it's miracle.

We have a mind so narrow, That we evoke with more strength, a more insignificant offence than hundreds of received benefits.

Enjoy a boy's smile and console an old person's fears.

Ugliness is like the herb, beauty is like the flower, If one dries up the other withers. In essence the same thing.

"I appreciate all the support that you can offer me"


とくに
「少年の笑顔を楽しむとともに、老人の不安を慰めて。
醜さはハーブのよう、美しさは花のよう。そのどちらかが枯れてしまえば、もう一方もしおれてしまう。
本質的にはどちらも同じもの。」
という部分は、胸が痛くなるほどだった。(理解があってれば・・・汗)

何でもGoodとBadで仕分けして、Goodを増やしてBadを無くそうとする努力。
一般的には当たり前すぎることだけど、いわゆるBadと呼ばれる部分を認める方法を
子供の頃にもっと習っておきたかったな。
大人になった今は観念として理解しても、実際どうやったらいいのか分らないよ。

人間は肉体を持っている以上、容姿に捕われてしまうのはある程度仕方ないことだと思う。
容姿だけじゃなく、身に着けてるモノ、肩書き、才能、知識、サラリー、家族、家、etc...
特に資本主義に生まれ育った人の大半は、様々なアスペクトが人を測る物差しであり
どれだけ何かを持っているかが、幸か不幸かの判断基準で、自分ではそうじゃないと分ったつもりでいても
意外とそれに捕われていることに気が付いたりして・・・。

そういう人は外形をケアして取り繕うわりに、内面は見事なまでに弱い。
私はたった一人の率直な意見だけで簡単に心が折れていたけど、
この詩を書いた男性はどれだけの出来事や思いがあっただろう。
そして、人が振り返るほどの腫れた顔でストリートで立ってお金をもらう勇気。
身を持って、強く生きることを人々にプリーチしていた。

すごいタイミングで、すごいものを見せつけられて
心底感謝した日だった。

人生は美しく、もろく、儚い花のようだから
すべての瞬間を楽しんで。

by rarara-121 | 2011-09-19 13:45 | *Flower*


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