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ニューヨークの365日

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2006年 01月 13日

Chip Kidd : Work 1996-2006 サイン会

Chip Kidd : Work 1996-2006 サイン会_f0009868_19242892.jpg
夕方、“Barnes & NobleでChip Kiddのサイン会がある”
という情報を知った数分後、私は職場を後にチェルシーへいそいそと出かけた。

チップ・キッドはアメリカで有名なグラフィックデザイナーでもあり
文筆業(処女小説「The Cheese Monkeys」)もこなす人物。
主にブックカバーデザインを数多く手がけており、その分野では革命児とも
言われているそうです。よく知られている仕事としては、「PEANUTS」の編集、
「バットマン」や「ジュラシックパーク」「シンシティ」のカバーデザイン等々。

その勢いはアメリカだけにとどまらず、「ねじまき鳥クロニクル」をはじめとする
村上春樹氏のカバーも多く手がけているそうです。

ほかにも、NYにあるSchool of Visual Artsというデザイン学校で6年間教えていた
こともあるという、とにかくマルチな人。

Chip Kidd : Work 1996-2006 サイン会_f0009868_19265599.jpg講演には約50〜60人のファンが集まって(年代高め)、チップ氏の話を大人しく聞いているなぁ....と思いきや、これですよ。私の斜め前の人、ヘッドホンつけたまま全く関係ない雑誌を読みふけっている。いるんですね〜どこにでも1人はこういう人が....それなら、奥のスタバでどうぞ。と思わず言いたくなる気持ちを押さえ、早口なキッド氏の話を理解しようと必死な私。

質問タイムでは「デザインする時に、何から影響を受けますか?」という質問には「いろいろあるけど、特にタイポグラフィには注目するね。あとは映画とか身の回りのものなど何でも。」と、わりとフツーな話や、「あなたみたいに素晴らしいデザイナーになるにはどうしたらいいですか?」という皆が聞きたい質問には「一番よく聞かれる質問だが、私にも分らない。ただ言えるのは、いっぱい本を読むことだ。」と、それもまたごもっともな答え。

でも、さすがデザイナーとライターを兼業するだけあって、その真っ当な回答の前には
必ずお客さんを笑わせていた。
何というかユーモアがあってスマートな人物だということはよく分った。
(残念ながら、私は全てを理解できないんだけど....)


Chip Kidd : Work 1996-2006 サイン会_f0009868_19323874.jpg


それから、チップ氏の新書「Chip Kidd : Work 1996-2006」を買って読むまで知らなかったのが、Jon Spencer & the Blues Explosion のジャケも手がけていたということ。彼はそれまで音楽方面の仕事は受けた事がなく、ジョンスペのJonさん自身から連絡があった時は疑わしい気持ちで逢ったそうです。そして、Jonさんが参考として古いホラーコミックを持ってきたところで、チップさんもデザインの可能性が見えたとか。

一度は、仕事でジャケのデザインしてみたいよなぁ。

by rarara-121 | 2006-01-13 19:23 | NYのアート


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